アレルギーについて学ぶ

【第9回】パッチテストって何?何がわかるの?

─ アレルギーの原因を特定する検査を知っておこう ─


前回のおさらい

前回の記事【第8回】では、セルフチェックリストを使って自分の症状を確認する方法をお伝えしました。今回は、「アレルギーかどうかをきちんと調べたい」という方に向けて、皮膚科で受けられる「パッチテスト」という検査についてご説明します。


パッチテストとは?

パッチテストとは、疑わしい物質を少量皮膚に貼り付けて、アレルギー反応が出るかどうかを確認する検査です。「アレルギーの原因物質(アレルゲン)を特定する」ために行われる、接触皮膚炎の診断における基本的な検査です。

血液検査や問診だけではわからない「何に反応しているのか」を明らかにできる点が、パッチテスト最大の意義です。


どうやって行うの?

検査の流れはシンプルです。

背中や腕の内側に、疑わしい成分を含んだ小さなパッチ(シール状のもの)を貼り付けます。そのまま48時間(2日間)貼り続け、剥がした後に皮膚の状態を確認します。さらに72〜96時間後(3〜4日後)にも再確認を行い、反応の有無を総合的に判定します。

検査期間中は、貼った部分を濡らさないよう注意が必要なため、入浴方法についても医師の指示に従いましょう。


何がわかるの?

パッチテストでわかることは主に2つです。

① アレルギーがあるかどうか ・・・貼った部分に赤み・腫れ・痒みが出れば陽性(アレルギーあり)、何も起きなければ陰性です。

② どの成分に反応しているか ・・・複数の成分を同時にテストできるため、「HEMAには反応するが、別の成分には反応しない」といった具合に、原因を絞り込むことができます。これにより、今後どの製品・成分を避けるべきかが明確になります。


パッチテストを受けるときの注意点

  • 検査は症状が落ち着いている時期に行うのが原則です。症状がひどいときに行うと、正確な結果が出ないことがあります。
  • ステロイド薬を使用中の場合、結果に影響が出ることがあるため、事前に医師へ伝えましょう。
  • 自分が使っている製品を持参すると、診察の参考になります。

まとめ:パッチテストでできること

項目内容
検査方法疑わしい成分を皮膚に貼り48時間後に判定
わかることアレルギーの有無・原因成分の特定
受けるタイミング症状が落ち着いている時期
受診先皮膚科(パッチテスト対応の医療機関)

「なんとなく調子が悪い」を繰り返しているなら、一度きちんと調べてみることで、今後の対策がぐっと明確になります。次回は、実際にアレルギーと診断された場合の治療と、その後の付き合い方についてお伝えします。


【次回予告】 次回は最終回!アレルギーと診断された後も、ネイルを楽しみ続けるための方法をお伝えします。


【免責事項】 本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を目的としたものではありません。症状がある場合は、皮膚科専門医へのご相談をおすすめします。

【参考文献】

  • 日本皮膚科学会「接触皮膚炎診療ガイドライン2020」
  • 日本皮膚科学会「パッチテストガイドライン」
  • Johansen JD, et al. “European Society of Contact Dermatitis guideline for diagnostic patch testing.” Contact Dermatitis. 2015. DOI: 10.1111/cod.12437

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